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美し人
ココロバエ

世直しの反転運動

2013.04.07

志友会 日本はダメになった、という声をあちこちで聞く。

 さも、ありなん、である。いったい、いつと比べてダメになったのか詳しく語る人は少ないが、みな、直感的にそう思っている。反論はできない。

 しかし、そうなってこそ、この民族の真価が発揮されると信じている。なぜなら、歴史をきちんと学べばわかる。幕末も戦後の復興もそうだった。日本人は、いつまでも堕落一辺倒を許さない民族なのだ(要は、最悪の時点はいつかということだ)。

 血脈のなかにそういう気質が滔々と流れているのだろう。とにかく、どういう理由によるものかわからないが、行き着くところまで行ったら、日本人は自律反転する。

 政治の世界でも、胎動が起きている。ここにきて、山田宏・中田宏両氏(W宏)の評価がうなぎ登りである。『Japanist』は正々堂々と彼らを支持してきたが、ある意味、当たり前の評価だという気がする。なぜなら、志がちがう、モノがちがう、情熱がちがう。

 あなたが今、ご覧になっているこのサイトに「淑気堂」というページがある。淑気とは、正月を迎えたときのピンと張り詰めた、清々しい空気が周りに漂っている様子をいうが、今まさに日本はそういう状態になりつつある。各地でさまざまな「自律反転」が見受けられるのだ。

 この「淑気堂」というコーナーを端的にいえば、〝時代を変える新しい胎動をコレクションしたギャラリー〟。美術品を販売している通常のギャラリーではなく、日本を変えようという動きを紹介するサイトだと思ってもらえばいい。忙しさにかまけてしばらくさぼっていたが、こういうものこそ今必要な情報ではないかと思い直し、新たなコンテンツを追加した(なぜなら、NHKさんはじめ、相変わらず悪いニュースばかり流しているからね)。

 ひとつには、今回紹介した「志友会」という一般社団法人を立ち上げた中島晋哉氏に出会ったことがきっかけである。詳しくはその記事に譲るが、要するに、30代から40代の若手経営者が集まって、世の中を良い方向へ導こうという試みである。

https://www.compass-point.jp/shukkido/2195/

 私は、あまり市民運動は好きではない。だいたい、そういう人たちはおしなべて左翼思想家で、ある小さなことに意識を奪われ過ぎて、結果的に社会全体を沈没させてしまうようなトンチンカンな人たちが多いからだ。名前は出さないが、辻元清美さんとか……(あっ、出してしまった)。もちろん、一人ひとりが社会に意識を向け、少しでもより良くしようと活動をするのはとても素晴らしいことなのだが、いざ「市民運動」となると、大半がヘンな方向へ行くのはなぜだろう。おそらく、自分の立ち位置も、日本の状況もわからないまま、欲求不満のはけ口というか、排泄行為的にエスカレートしてしまうからではないか。

 論語にもある。「衣食足りて礼節を知る」と。つまり、自己を確立したとき、礼節をわきまえるようになり、社会全体の利益に意識が向くようになるのだと。

 そりゃぁ、そうでしょう。自分のことがままならないのに、世の中がどうのというのは本末転倒だ。まずは、仕事をして税金を払えるようになる。仕事のスキルを磨く。人間を磨く。そうなった後、社会活動をすべきである。だから、仕事もろくにできない若者がボランティアにのめり込むのはあまり賛同できない。

 私は、まず経済人と政治家が社会をよくしようという活動を起こすべきだと思っている。政治家はそれが仕事なので、言わずもがなであるが、経済人は(経営がうまくいっているのであれば)、世を変える絶好のポジションにある。なにしろ、なにがしかのお金を動かせるわけだし、雇用も生み出せる。ただ、残念なのは、どうしても金に眼がくらむというバイアスがかかりやすい立場であることも事実。会社経営に安泰という文字はないから。欧米ではノーブレス・オブリージュをきちんと教えるらしいが、日本ではそういう教育はまったくなされないのも問題だ。要するに、社会的に強い立場にある者は、社会全体のことを考える義務がある。

 そういう意味で、若手経営者が集い、切磋琢磨しながら世の中にとっていいことをしていこうという「志友会」のような動きが出てきたということはとても喜ばしいことだ。すぐに結果につながらなくても、小さな波紋はやがて大きな波紋をよぶ。

 ノーブレス・オブリージュの概念を教えてもらわなくても、本来であれば、ある程度経営がうまくいけば、「社会のために役立ちたい」と思うはずだ。なぜならば、本人の幸せにつながっているからだ。お金(=数字)は青天井である。どこまでいってもキリがない。もちろん、経営が持続できる基盤は必要だ。しかし、それを大きく越えて、どこまでも儲けていいかといえば、そうではない。なぜなら、それを追っていても心の満足は得られないからだ。私は、株式を上場させて不幸になった創業者を何人も見ている。経営者は、気をつけないと、そういうアリ地獄に陥る。そのことを肝に銘ずべきだ。

 な〜んて、偉そうなことを書いていないで、早いところ『Japanist』を安定経営に乗せろ! だって?

 それはごもっとも。なんとかしたいと思っているし、そのうちなんとかなると思っている(根拠はないが)。

 いずれにしても、中島氏と志友会の発展を期待したい。ちなみに、中島氏が経営する事業のサイトはこちら。

http://www.eplga.co.jp/

(130407 第414回 写真は、志友会のロゴ)

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Profile

髙久多美男

髙久多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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