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不幸は突然くるかも知れぬが、幸福は突然はやってこない

吉屋信子

 大正から昭和にかけて活躍した小説家、吉屋信子の言葉である。

 新渡戸稲造の「良妻賢母となるよりも、まず一人のよい人間とならなければ困る。教育とはまずよき人間になるために学ぶことです」という言葉に感銘をうけた吉屋は、女性であっても学ぶことで一人の自立した人間になれるのだと考え、積極的に短歌や小説を投稿しつづけたという。

 

 ある日突然、不幸が襲うということはある。

 自ら蒔いた種がそうさせるときもあれば、不意にやってくることも。

 どちらにせよ、不幸というのは「じわじわ」というより「ヒュッ」といきなり、どこからともなく飛んでくることの方が多い気がする。

 曲がり角での衝突事故や、空から降ってくる鳥の糞のように。

 

 けれど幸福はどうか。

「は〜、しあわせ〜」と心の底から思えるような幸福は、いきなりやってくることはあまりない。

 

 幸福と幸運はちがう。

 幸運というのは、衝突事故と同じ。

 どこからともなく、いきなり降ってくることがある。

 宝くじで大当たり! なんて、衝突事故のようなものだろう。

 それが原因で不幸になってしまうことだってあるのだから。

 

 不幸の種と幸福の種。

 育つまで時間がかかるのは、さてどっち?

 

 それはきっと、幸福の種にちがいない。

 美味しい野菜や果物ができるまでの時間を考えればわかる。

 豊かな土壌をつくるのは、そう簡単じゃない。

 どんなにいい種であっても、土壌が肥えてなければ芽は出ないし、花も咲かない。

 

 幸せを感じる心の土壌をつくるのも同じ。

 固い土壌を耕し、タネを蒔き、水をやり、草を引き、肥料を与えながら、時間をかけて丹精込めてじっくりと育ててゆく。

 

 幸福には幸福になるだけの準備期間がいる。

 自分という土壌を豊かにすれば、蒔いた種はやがて花が咲き、幸福の果実が実るだろう。

(180219 第399回)

 

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