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紺碧の将

さざれいしの

2010.01.07

 これが、あの「さざれ石かぁ!」

 見た瞬間、言葉が出た。

 日光二荒山神社の境内を歩いていて、偶然目にしたのである(写真右)。

 

 説明表示板にはこう書いてある。

──学名は石灰質礫岩。石灰石が長い年月の間に雨水で溶解され、その時に生じた粘着力の強い乳状液がしだいに小石を凝固させ、やがて巨石となったもの。

 俗に「子持ち石」とも呼ばれ、子授け・子孫繁栄の縁起のいい石とも言われている。

 

「さざれ」とは「細かい」という意味だ。

 

 文字通り、気の遠くなるような年月をかけて石となり、やがて苔がむすまで繁栄を願う、と謳う『君が代』の遠大な詞にあらためて深い感銘を受ける。

 ほとんどの国歌はマーチ調で、「敵をやっつけろ」といわんばかりの勇ましさだが、平和を愛する日本人ならではの国歌である。

(100107 第141回)

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