多樂スパイス
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自分が好きなことを見つけて無我夢中で取り組み、ひとつずつ目標をクリアする。そうやって愉しみながら、自分という人間をぶ厚くしていく……。今がベストで、未来には未知の楽しみがある。これが、多樂の本質である、と『多樂スパイラル』のまえがきで書いたが、その原理原則は今も変わっていない。

日々の生活のなかで、森羅万象に潜む多樂をいかに味わうか。心に映りゆくよしなごとを書き留めておこう。それが読者の方々にとって、なんらかのスパイスになればとの願いもこめて…。

 

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先人たちの想い

2017.09.05

 北朝鮮の動向から目が離せない。

 これほどまで挑発的な行動をとっているのを目の当たりにすれば、いかな平和ボケの方でも、「日本国憲法があれば安心」と言ってはいられないだろう。

 

 人類の歴史を概観するまでもなく、人間にも他の動物と同様、争う本能が組み込まれていることがわかる。平和になってほしいと願うのは誰しも同じ。しかし、現実はそうではない。有史以来、戦争や紛争のなかった年がないというのだから、驚く。いや、驚くには値しないか。そもそも生き物には争う本能が組み込まれているのだから。

 では、どうやって自分たちの身を守るのか。これに対する答えはひとつしかない。

「自分(たち)で守る」

 それ以外にない。

 他者の力に頼ったり、根拠のない楽観的な観念にすがるだけならば、必ず大きな代償をはらわされることになる。そのことの本質を良く知るスイスは、だからこそ国民が一丸となって自分たちの身を守ろうとしている。

 

 横須賀の三笠公園に、日露戦争の際、バルチック艦隊を撃滅した日本海軍・連合艦隊の旗艦「三笠」が残されている。

 まず、艦の全体を見て、「小さいなあ〜」と溜息がもれる。「こんなに小さな軍艦で、戦ったのか」と。

 私は以前、縁があってアメリカの原子力空母「キティ・ホーク」に乗り込んだことがある。その時の驚きと言ったら……。甲板は野球場が3つくらいつくれるほどの広さ。艦橋はべらぼうに高く、ちょっとした高層ビルほどの高さがあった。翻って、三笠の大きさは哀愁さえ漂わせている。

 三笠の最上艦橋に立った。東郷平八郎連合艦隊司令長官や加藤参謀長、伊地知艦長、秋山作戦参謀の立っていた場所が示されている。艦内に伝令を送る時に使う、メガホンが長く伸びたようなスチール製の管がまた哀れを誘う。あの頃は、人も物も必死だったのだ。

 当時の日本の軍人は礼儀正しかった。明治が良くて、昭和が悪いとひとくちに言いたくないが、江戸の教育を受けた明治の軍人と、明治以降の学歴偏重教育を受けた昭和の軍人は明らかに人間が異なる。その人間性の違いが、世界の中で孤立する要因にもなっていると私は思っている。

 日本海海戦の勝利によって、東郷は一躍世界的なヒーローになった。当時、ロシアの圧力に苦しんでいたオスマン帝国(現トルコ)では、「トーゴー」と名付けられた子供がたくさんいた。トーゴービールは今でもあるという。

 日本人として、とても誇らしく思う。

 それにしても、天国の東郷元帥は、現在の日本の状況を見てどう思っていのるだろう。ずっとこの国を守ってきた先人たちは、どう思っているのだろう。危機に直面してもひとごとのように考えている現代の日本人を見て、どう思っているのだろう。小説家の島田雅彦らの妄言を聞いて、どう思っているのだろう。

 アメリカがなんとかしてくれる。そう思っている人が大半だろう。ふだん、「アメリカの基地はいらない、アメリカは出て行け」と思っているような人も、アメリカに頼っている。

 卑怯だ。

 そういう人間になったことを恥じていないのが不思議でならない。

 つねづね思う。平和を望むのは誰しも同じ。違いと言えば、「戦争にならないよう、どうすればいいかを考え、実行する」のか、あるいは、「とにかく戦争は嫌だ、考えるのも嫌だ。とにかく憲法を守ればいいのだ。防衛について考えるのは右翼だ野蛮人だ」と唱えるだけなのか。

 どちらが責任ある大人の行動か、答えは小学生でもわかるだろう。

(170905 第749回 写真上は三笠公園にある戦艦三笠外観、中は艦橋、下は東郷平八郎元帥の肖像)

 

 

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