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自分が好きなことを見つけて無我夢中で取り組み、ひとつずつ目標をクリアする。そうやって愉しみながら、自分という人間をぶ厚くしていく……。今がベストで、未来には未知の楽しみがある。これが、多樂の本質である、と『多樂スパイラル』のまえがきで書いたが、その原理原則は今も変わっていない。

日々の生活のなかで、森羅万象に潜む多樂をいかに味わうか。心に映りゆくよしなごとを書き留めておこう。それが読者の方々にとって、なんらかのスパイスになればとの願いもこめて…。

 

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東京駅創建当時のレンガを使った、美しいギャラリー

2017.07.05

 前回、東京ステーションギャラリーで開催されている「不染鉄展」について書いたが、今回は東京ステーションギャラリーについて。

 全国いたるところに美術館があるが、だいたいは似たり寄ったり。その土地の歴史を感じさせるとか、独自のコンセプトを反映したものなどはかなり少数だ。
 その点、東京ステーションギャラリーは光彩を放っている。
 東京駅ができたのは、1914(大正3)年、かの辰野金吾による設計だ。東京駅は日本の鉄道の上りと下りの基点となり、いわゆる0キロポストが設置されている中央駅である。
 その後、戦災に遭い、ドームなどを消失したが、外観を創建当時の姿に戻す工事が行われた。地下の鉄骨レンガ造りの下に地下躯体を新設するという鹿島建設の免震工法をなにかの雑誌で読んだことがあるが、「そんなことができるのか!」と驚いた。日本のゼネコンはスゴイ!
(詳しくは、http://www.kajima.com/tech/tokyo_station/index-j.html
 その創建当時のレンガを使い、1988年にオープンしたのが東京ステーションギャラリーである。
 丸ノ内北口改札の前に入口がある。便利このうえない。
 このギャラリーの素晴らしいところは、創建当時のレンガがそのままの姿で使われていることだ。駅の外観はきれいに化粧を施されているが、ギャラリーの内部に使われたレンガは往時を物語っている。なんと、レンガ自体が重要文化財。物というより、生き物だと感じさせる。
 その生き物を背景に、作家によって命を吹き込まれた作品が調和する。
 こういう本物に、じかに触れられるというのは、ほんとうに幸せなことだ。
(170705 第734回 写真上は展示場風景。下は展示場をつなぐ螺旋階段)

 

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