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紺碧の将

33号目の『Japanist』

2017.04.24

 『Japanist』第33号を刊行した。

 今号の表紙を飾っているのは、「ジャパニストの美術散歩」でも紹介している日本画家・芝康弘氏の作品。大きな桜の木の下で、草を摘んで夢中になって見入っている二人の子ども。無垢で一途な姿が伝わってくる。本文12ページの記事では、現在の画境に至った経緯を端的に紹介している。
 巻頭対談には、山形県を拠点に活躍する伝承野菜研究家・ハーブ研究所SPUR代表の山澤清氏に登場いただいた。
 編集者の私がこんなことを書いていいのかどうかわからないが、これまでの巻頭対談でもっとも面白い。何度読んでもその都度新しい発見がある。山形弁と極端なロジックに眩惑されがちだが、語られている内容は包括的で、宏大な宇宙とつながっているかのようだ。こういうものをこそ、智慧というのだろう。
 「じぶん創造物語」は拙著『扉を開けろ』の解題的な内容。再び、小西忠禮氏にご登場願った。
 私の連載記事「葉っぱは見えるが、根っこは見えない」では、以前、本欄で紹介した持論「遊学働の三位一体」を詳しく紹介している。
 100ページにも満たない雑誌だから、盛りだくさんというわけにはいかないが、ボクサーのように余分な贅肉のない雑誌だと思っている。
 ところで、巻末のあとがきで、私は「8年は完全数?」と書いている。人がやっていない難しいテーマを成就させるには、最低8年の年月が要るということ。小誌も創刊から8年以上経た。
 しかし、状況はあまり変わらないようだ。無心になっていないからか。
(170424 第716回)

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