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紺碧の将

Chinoma

2014.12.14

Chinoma1 新宿区市谷田町の外堀通り沿いに事務所を開設した。その名も「Chinoma」。

 〝知の間〟を意味する造語だ。
 ご縁に助けられ、絶好の場所を得ることできた。すぐ近くにはビジネスパートナーの神楽サロンが入る神楽ビルがあり、窓の外には街路樹(フウの木?)が繁っていて、通りの向こうは外堀沿いに植えられた桜が並んでいる。街路樹には雀などの小さな鳥が集まってきて、枝から枝へと飛び回って遊んでいる。鳥たちが好む場所が悪いはずはない。御苑前の私の拠点から、ドアツードアで15分程度で行くことができる。
 名前の通り、知の交差点、知の集積場となることを目指している。いまのところ、正社員を置く予定はないが、さまざまなジャンルのクリエーターや志を同じくする人たちが集う、サロン的な空間にしたいとも思っている。
 そのために、まずは居心地のいい空間、波動のいい空間を目指している。〝場〟の力はことのほか重要だ。例えば、ゴミゴミした場所で、汚いコンクリートの壁しか見えないところと、緑が見えて日が差すような空間とでは大きな違いが出るだろう。
 好きな本や美術品もうまく収まった。まだ、パソコンなどの環境が整っていないので制作の仕事はできないが、さっそく取材にも使ったし、書斎代わりに使ってもいいと思っている。
Chinoma2 ところで、Chinomaにはもうひとつ、別の会社が入っている。
 その会社とは、四季リサーチ株式会社。透明の壁で区切っているので姿は見えるが、音は聞こえず、煩わしさはない。代表の渡部清二氏は『Japanist』にも連載記事を書いていただいているし、不肖・私が主宰している多樂塾にも参加していただいている。
 縁とは不思議なものだ。今年のはじめ頃は、お互いにその存在さえ知らなかった。渡部氏は長く大手証券会社に在籍していたが、昨年めでたく、〝洗脳〟が解けて退職。1年間、心身を浄めて、再出発をしたばかりだった。業界では、「『四季報』を完全読破する男」で知られており、事実、今までに68冊もの『四季報』を読んでいる。
 「日本人同士がダマし合ってどうする?」という危惧を抱いており、健全なお金の流れをつくることを自分の役割と任じている。肝は、「投資はわが子に対する気持ちと同じように」であり、「日本株しか推奨しない」を原則にしている。日本が好きな人なのだ。
 ビジネスは難しい。会社の平均寿命は、約7年だそうだ。実際には、超長寿の会社があるため7年になっているが、そういう会社を除けば、設立後ほとんどの会社が数年でなくなっているのだろう。
 そう考えると、事業を続けるのは困難なことだが、どんなものにも本質は必ずある。本来なら、事業はうまくいくようになっているはずだ。ところが、そういう結果になっていないというのは、間違ったことをしているから。目先の利益にとらわれて、本来なすべきではないことをやってしまった結果が現状ともいえる。
 要は、「いい志をもち」「それに共鳴・共感する人が集まってくる」スパイラルを構築できるかどうかだろう。かといって、結果を意識して作為的にやってもダメ。自然の流れのなかで、そういう環境が出来上がってこなければいけない。起業してから約28年間、周りの会社の栄枯盛衰を見てきたことによる結論がそうだ。
 さて、2015年はChinomaを舞台に、どのような動きが始まるのだろう。まるで人ごとみたいだが、実際、そんな感覚なのである。
(141214 第535回)

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