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自分が好きなことを見つけて無我夢中で取り組み、ひとつずつ目標をクリアする。そうやって愉しみながら、自分という人間をぶ厚くしていく……。今がベストで、未来には未知の楽しみがある。これが、多樂の本質である、と『多樂スパイラル』のまえがきで書いたが、その原理原則は今も変わっていない。

日々の生活のなかで、森羅万象に潜む多樂をいかに味わうか。心に映りゆくよしなごとを書き留めておこう。それが読者の方々にとって、なんらかのスパイスになればとの願いもこめて…。

 

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生き物の治癒力と『大づち小づち』

2014.08.17

植物の治癒力 先日の朝、宇都宮の自宅でカリカリしていたら、ピンポーンと音がするので玄関を開けると、白いランニング姿のおじさんが立っていた。胸元から白い毛が一本、にょきっと伸びているのが印象的だった。

 本題の前に、どうしてカリカリしていたか? 
 朝日新聞の虚報問題だ。よくも30年以上もの長い間、虚報を世界にばらまき、日本人の心を踏みにじってくれたものだと憤慨しまくっていたのである。靖国も慰安婦も出火元は朝日新聞。ありもしないことをベラベラと書き連ね、要らぬ外交問題に発展させた。ニューヨークタイムズの反日報道も朝日から流れている。世の不正は正義感ぶって糾弾し、自分たちの不正は巧妙に隠蔽するか、非を認めたとしても問題をすり替える。はっきりいって、人間としてもっとも始末に負えない連中だと思っている。
 私の周りで朝日新聞を購読している人には必ず言うことにしている。「お願いだから、朝日新聞だけはやめてほしい」と。自分たちが生まれ育った国を、あれほどまでに貶めるには何かわけがあるのだろうが、そういう人をこれ以上増やしてもらいたくない。だから、朝日(ちょうにち)はやめてね。

 ところで、ランニング姿のおじさんの話だった。
「消毒しねぇと虫にやられっちまうから」と彼は言う。
 話がよく見えないのでいくつか質問し、ようやく要領を得た。庭の木に消毒をかけないと虫に食われるからやらせてくれないかという営業だった。3000円だという。
「消毒って、体にも環境にも悪いんじゃないですか」
「いや、そんなこたぁねぇよ」
 そんなことあるに決まってるじゃないか。丁重にお断りした。
 虫に食われているわけでもないのに消毒薬を散布するという発想が理解できない。消毒薬は樹木にも害があるだろう。雨が降れば土壌に沁み込み、晴れれば蒸発してどこかへ漂っていく。そもそも虫に食われてもいいではないか。本来、ひとつひとつの生命体はそんなにヤワではないはずだし、もし仮に虫に食われて死んでしまうような樹であれば、それまでだ。
 無警戒に消毒薬を撒いているケースは、日本全国いや全世界でどれほどあるのだろう。そんなことを繰り返しながら、あらゆる生き物のなかで人間だけが地球という惑星を痛めつけている。そのしっぺ返しは、いつか必ずやってくると思っている。

 数十年ぶりに夏風邪をひいた。体調がちょっと変だな、と思ったときが分かれ道だったのかも。
 いつものように荒療治をした。たくさんの汗とともに悪いものを流せばすぐに治るさ、とジョギングを決行した。冷たいシャワーを浴びても汗はひかず、冷房を効かせてようやく汗がひいた。その後だ、体調がさらに悪くなったのは。鼻水が止まらず、ゴミ箱がすぐティッシュでいっぱいになった。そのうち血が混じってきた。なにもする気になれず、家でゴロゴロするばかりだった。もちろん、薬はいっさい服用しない。
 一日ゆっくりしたら、少し回復してきた。
 今回の反省。「55にもなったんだから、荒療治はやめましょう」。

大づち小づち表紙 しかし、ゴロゴロしながらも収穫があった。内海隆一郎先生の『大づち小づち』の世界にはまってしまったのだ。一気に読み終えた。
 どうしようもない不良少年が宮大工の会社へ通い始め、最初は反発しながらも宮大工という仕事に惹かれていく。厳しいが部下を我が子のように思いやる棟梁、個性豊かな先輩弟子たち……。ドロップアウト寸前で主人公・中井は立ち直っていく。その過程がじつにみずみずしく、何度も「そうだよなあ。そうだよなあ」とつぶやきながら読んだ。
 私も以前、宮大工の小川三夫棟梁(西岡常一の唯一の内弟子)に取材したことがあり、宮大工の世界に引き込まれたことがある。自分たちの仕事への誇りを懐きながら生きるということの強さ、自分の天分を見出すということ、人間関係の序列を大切にするということ(上の者は下の者の面倒をみ、下の者は上の者に従いながら技術を習得する)など、人間にとって大切なことがたくさん描かれている。
 フィクションなのに、いつしか彼らを羨ましいと思っている自分がいた。
 読みやすい文体なので、皆さん、ぜひ読んでほしい。
 現在、『大づち小づち』は絶版だが、アマゾンの中古マーケットで買えます。
http://www.amazon.co.jp/gp/offer-listing/4309013457/ref=dp_olp_used_mbc?ie=UTF8&condition=used
(140817 第518回 写真上は南アフリカ・ケープタウンのカーステンボッシュ植物園で見た樹木。この驚異的な治癒力! 下は『大づち小づち』の表紙)

 

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