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紺碧の将

小沢一郎君には引退してもらいたいよ

2012.06.25

 「増税する前にやることがある」「国民との約束を守る」などと言って、社会保障と税の一体改革(消費税増税法案)に反対している小沢一郎の言い分は、一見もっともらしく聞こえ、同調する国会議員も少なくない。また、その理論に賛意を示す国民も多いが、はたしてどうなのだろう。

 案外難しい問題なので、採決を前にした今日(6月25日)、ごくごく一部で高名な政治評論家・海先生に再びご登場願おう。

 

 「ひさしぶりのご登壇ですね、センセイ」

 「ごくごく一部でって失礼な言い方ね」

 「まあまあ、日本人特有の謙遜てやつですよ」

 「あなたが謙遜してどうするのよ。飼い主だからって、ちょいとひどすぎはしない?」

 「ところで、小沢が言っていることは正しいのですか?」(と話題を変える)

 「正しいもなにも、あんな詭弁にたぶらかされるようでは、人間のレベルも知れたものね。どの国の人だって税が上がるのはいや。まして消費税は生活に直結するしね。でもね、私は3つの点で、小沢の言っていることは間違っていると思う。

 まず、第一に、“増税する前にやることがある” というけど、彼は自民党時代、長年権力の中枢にいながら、なにひとつ改革をしていないどころか、何百兆円もバラまいて巨額の財政赤字をつくった張本人の一人よ。それがいけしゃあしゃあと “増税する前にやることがある” だなんて、人をバカにするのいいかげんにしなさいよ。彼はこれまで政局でしかものを考えていない、典型的な選挙屋。日本の将来のことなんてネコの額ほども考えていないってことがわからないの?」

 「わかります、わかります」

 「第二に、日本の財政状況が逼迫しているのに消費税も上げられないとなると、自力で財政再建はできないと判断され、日本国債の格付けが下がり、近い将来の国債暴落、金利高騰を誘発する原因をつくってしまうということ。今、なぜ、日本の国債は低い金利で売れているかって?(※現在、0.8〜0.9%) それは、日本国債のほとんどを日本人が買っているから。つまり、外国人にとって、日本国債が紙くずになろうが関係ない。損するのは日本人だからね。でも、もうすぐ、日本人の金融資産と国の謝金の額が逆転する。そのとき、日本人は国債を買い支えることはできないから、外国、特に中国に買ってもらわざるをえない。怖いコワイ。何がコワイかわかるよね?」

 「うん、わかる」

 「で、第三に、そろそろ日本人も、“安かろう悪かろうたくさん買おう” という消費文化と決別しなければいけない時にきていると思う。今は物価も税金も安いから、何も考えずにホイホイとたくさん買って、要らなければ捨てる。そうではなく、ほんとうに必要なもの、自分がいいと思うモノをじっくり考えて買い、長く使う。そういう消費文化になれば、いいモノを作っている人が日の目を見るようになる。そういう意味では、消費税は世界一高くてもいいんじゃない? その分、所得税や法人税を下げて活性化させなきゃ」

 「それにしても、君はネコのくせに、いろいろ人間様のことに詳しいね」

 「なに言ってるの。人間は、“ネコに小判”とか“ネコも杓子も”とか“ネコの手も借りたい” とか、とかくネコをバカにしているけど、私たちから見れば、人間ほど愚かな生き物はいないわよ。そのバカの典型が小沢一郎。あの顔見たらわかるじゃない? ワルを絵に描いたような顔。虫酸が走るというのはこのことね」

 「僕もね、一時は期待していたこともある。特に1993年に出版された『日本改造計画』は3回も熟読した。ようやくビジョンを描ける政治家が現れたと感慨深かった。でも、その後、彼がたどった道はその本に書いてあることとはまったくかけ離れ、いかに自分の勢力が選挙で勝つか、だけだった。そいつがいまだに政界に生きていて、先生などと呼ばれ、もっともらしいことを言っているというのは大問題だね」

 「あったりまえよ。そもそも、なぜ、日本人は政治家を先生と呼ぶの? 政治家を先生と呼ぶのは、精神的堕落だよ。心底その人を尊敬しているのなら別だけど、ただ政治家というだけで “先生” という呼称を使っているのであれば、これほど恥知らずなことはないわね。やっぱり、江戸時代のお代官様の名残りなのでしょうね」

 「ネコの世界では、『いなかっぺ大将』に出てきたニャンコ先生くらいかな」

 「ニャンコ先生と小沢一郎を比べないでよ。格がちがうんだから」

 「ニャンコ先生は、地面に落ちるときの “ニャンパラリン” という芸当が凄かったね」

 「小沢一郎が奈落の底に墜ちるときは、ニャンパラリンというわけにはいかないと思うよ」

 と、話は続き、きりがないのでこの辺で……。

(120625 第349回 写真は、ごくごく一部で高名な政治評論家・海。左手だけをチラ見させ、気をひこうとしている))

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